今月のトピックは知覚過敏についてです。
冷たいものを飲んだり、風が当たるとキーンとしみる、といった経験をされたことがあると思います。
これがちょっとした刺激でも起こるようになるのが知覚過敏です。
知覚過敏は、歯の内部にある神経に刺激が伝わりやすくなって生じる症状です。
歯は表面からエナメル質、象牙質、歯髄とありますが、象牙質には象牙細管と呼ばれるとても細い管があります。
エナメル質が欠けて象牙質がむき出しになると、その管が表面に出ます。
この管はさらに内部の歯髄まで通じているので、刺激が歯髄まで伝わりやすくなってしまいます。
これによって知覚過敏が生じているのです。
エナメル質はとても硬い部分なのですが、かみ合わせや強いブラッシングなどで、欠けてしまうことがあります。
ではこの知覚過敏はどうすればよいのでしょうか?
一般的な方法は、薬を塗ることです。
この薬は象牙質の管の中にカルシウムの結晶を作って、管をふさいでしまおうとするものです。
薬を塗るだけなので痛みがないのが特徴です。
しかし、この薬は効果がすぐに出るものではなく、繰り返し使うことで徐々に効果が出てきます。
もう一つは詰めてしまうことです。
虫歯を削った後に詰める材料があるので、これを用いて欠けてしまっている部分を埋めてしまいます。
これによって、表面に出てしまっている象牙質の管をふさいでしまう方法です。
しかし、これは歯茎のタイプによっては使えないこともあります。
ひどいときには歯茎が下がってきてしまいますので、注意が必要です。