冷えについて

今月のトピックは冷えについてです。

これからの季節、「冷え」が気になる方は多いかと思いますが、実は歯周病などの歯科疾患にも関係があるのです。

冬場にある程度手先や足先が冷たくなるのは当然のことなのですが、外気温によって冷やされる程度ではなく、手と足の先端が温まりにくく、慢性的に冷えているような感覚があるときに「冷え症」と呼びます。
夏なのにからだが冷えている、あるいはからだが冷たいと感じている症状などもそうです。

私たちのからだは、重要な臓器が集まるからだの中心部に血液を集めて体温を維持しようとします。
そのため末端である手先や足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって、冷えを強く感じるようになるのです。

実は歯肉も、手足と同じで末梢の細かい血管が集まっているので、循環が悪くなりやすい場所です。
したがって、「冷え症」の方は、歯肉の血流が悪くなることで免疫力が低下するため、歯周病のリスク(歯周病菌感染のリスク)が高くなりやすいのです。

歯肉のマッサージなどで血流を良くする方法もありますが、まず体全体を温めるような対策をとることが大切です。

テレビや雑誌でも様々な冷え対策が紹介されています。
からだを温める食品をとる、しっかり入浴する、無理なダイエットや血流を悪くするタバコを控える、筋肉量をアップさせるために1日30分歩く・・・わかっていてもなかなか続けられることではありません。
でも冷えは万病の元。この歯周病の話をきっかけに、何かできることから始めてみてはいかがでしょうか。